DEAR-YOUTH ~開発教育ユースチームのブログ~

開発教育協会(DEAR)のタスクチーム『DEAR-YOUTH』 開発教育初心者チームメンバーによるブログです!

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フェアトレードシティ・リーズ

お久しぶりです。はまゆうです。

5月から日本のフェアトレードの第一人者である北澤さんが運営する
フェアトレードリソースセンター(FTRC)で
イギリスのフェアトレード事情をレポートに書く 
というボランティアを始めました。


得に

「フェアトレードと開発教育」

に焦点を当てています。

その第一弾「フェアトレードシティ・リーズ」が、FTRCのホームページにUPされました。
FTRC:http://www.ftrc-jp.org/

今回のレポートでは、開発教育のことは扱っていませんが、その後2つのレポートは、Leeds DECのスタッフ、フェアトレードスクールコーディネーターのハンナさんのインタビューを通して、フェアトレードスクールプロジェクトを紹介します。また、フェアトレードスクールフェスタの報告もその後あります。ただ今、企業が行った生徒向けのイベント「ココアサミット」を執筆中です。

フェアトレードと開発教育、とても面白いです。
北澤さんは、フェアトレード教材開発にも意欲的な方なので、DEARと協力して、いつか教材作りたいです。

では、「フェアトレードシティ・リーズ」のレポート
どうぞお楽しみください。

      ■フェアトレードタウン(Fairtrade Town)■



近年、イギリスにおけるフェアトレードの認知度の高まりは、目を見張るものがあります。Fairtrade Foundation(フェアトレードファンデーション)が行った調査(*)によると、2005年5月の時点で、50%の成人はフェアトレードマークを認識しています。(2002年は39%、2003年は25%であった。)(Fairtrade Foundation, 2006)(*)http://www.fairtrade.org.uk/about_consumer_research.htm


なぜ、近年イギリスでこんなにもフェアトレードの認知度が高まったのでしょう。


第1に、フェアトレードファンデーションのマーク認証システムの活躍によることは言うまでもありません。フェアトレードファンデーションとは、1992年に7つのNGOによって設立されたイギリスのFLO(Fairtrade Labelling Organisations International)加盟団体の一つです。ここの業務は(1)フェアトレードマークの認可、(2)フェアトレードの認識の向上、(3)フェアトレードの基準の改良で、これらからわかるように、FLOのマークを基本として活動しています(*)。このようなフェアトレードファンデーションの活動によって、FLOのフェアトレードマーク付きの商品が近年、どんどんイギリス市場に出て、消費者の目に留まる状況になりました。

(Fairtrade Foundation, 2006)(*)http://www.fairtrade.org.uk/about_us.htm


さて、認知度の高まりの理由は他にもいろいろあると思います。あるとき、フェアトレードスクールコーディネーターのHannah Dalrymple(ハンナ・ダルルンプール)さんに、「フェアトレードがどうしてこのようにイギリスで広まったのか」とお伺いしたところ、「フェアトレードファンデーションの“フェアトレード学校”、“フェアトレード大学”、“フェアトレード町”の認可がひとつの理由だと思う。」とおっしゃっていました。


この「フェアトレード学校・大学・教会・町・市」とはフェアトレードファンデーションが、ある基準を達成している団体を「フェアトレード○○」と認可するものです。今回のレポートでは、その中の「フェアトレードタウン・シティ」の歴史、目的、認可のための目標などについて詳しく述べます。引き続いて、一例として、2004年にフェア
トレードシティに認可された、私が現在住んでいる、イングランドのLeeds(リーズ)でのフェアトレードの活動について、市役所の担当者のインタビューも交えて報告したいと思います。

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フェアトレードタウン・シティ(以下、フェアトレードタウンと記す)はLancashire(ランカシャー地域)のGarstang(ガースタング)という町で始まりました。この町のOXFAMグループが、より効果的で効率的にフェアトレードのキャンペーンができないか、と考えた末、1999年に自分の町を「世界初のフェアトレードタウン」としました。現在では、
フェアトレードタウンはフェアトレードファンデーションによって認可されています。


フェアトレードタウンの目的は
“FLOフェアトレードマークの促進を通して、貧しい国の不当に扱われている生産者がよりよい額を得られ、貧困と戦う、というフェアトレードファンデーションの目的に寄与するため”です。(*)
(Fairtrade Town Goals and Action Guide,2006)
(*) http://www.fairtrade.org.uk/downloads/pdf/fairtrade-towns.pdf

フェアトレードタウンに認可されるためには以下の5つの目標を達成しなければなりません。

(1)地方自治体の議会がフェアトレードを支援する決議案を可決し、会議や事務所、食堂で出されるコーヒーや紅茶をフェアトレード商品にすることに同意する

(2)様々な種類のフェアトレード商品がそのエリアのショップで購入可能である

(3)フェアトレード商品が地元のカフェやケータリングサービスで提供される

(4)フェアトレード商品が、多くの地元の職場(不動産関係、美容院など)やコミュニティ組織(教会や学校)などで利用される

(5)地方レベルでフェアトレードを推進する団体が、ファトレードタウンのステータスを維持するための継続的な努力を約束する、などです。(*)
(FTRC, 2006)(*)http://www.ftrc-jp.org/news/fortnight.pdf



フェアトレードファンデーションの発行する ”Fairtrade Town Goals and Action Guide”http://www.fairtrade.org.uk/downloads/pdf/fairtrade-towns.pdf (ダウンロード可)というガイドブックには、“どのように、この5つの目標を達成するのか”が、目標ごとに丁寧に書かれています。その中からいくつか面白いものを選んでみました。


(1)“地方自治体の議会のフェアトレード支援される”ようにするためには・・例:地方自治体は世論によって民主主義的に運営されている。だからまず、あなたが「自
分はフェアトレードに興味があるのだ!」ということを公共に発信しよう。これは思ったより理解されやすい方法なのだ。

(2)“店でフェアトレード商品が買える”ようにするためには・・
例:単純にフェアトレード商品があるか店に聞くこと。会社は生き残るために顧客の要求に答えようとする。だから、フェアトレードを要求せよ!または自分で「リクエストカード」を作って、友達に配り、店を訪れたときにそれぞれ、カードを店員に渡してもらおう。また署名もよい。署名にレシートもつけておくと、常連
だと分かってなおよい。

(3)“会社や団体がフェアトレードを使う”ようにするためには・・
例:従業員・顧客・メンバー、いずれの立場であっても、その団体に関係する人であれば、その人が直接説得するのが最も効果的な方法である。

(4)“メディアや公共によってフェアトレードが支援される”ようにするためには・・例:記事をかくことはイベントを盛り上げる良い方法である。まず、イベントを興味深い、
ニュースにする価値があるものにできるかぎりすること。フォトチャンスをイベント内に作ることも忘れずに。

(5)“持続可能な活動を団体で行う“ようにするためには・・
例:まずフェアトレードに興味のありそうな友人や家族に声をかけて仲間作りを始めよう。

以上のようなアドバイスを基に活動し、5つの目標を達成したときに 「フェアトレードタウン申込書」をフェアトレードファンデーションに送ります。ここには、一つ一つの目標がいつ達成したのか、どのようなことをしたのか具体例を書きます。評価後、フェアトレードタウンとして認可されます。(認可の詳しい方法については、今現在、情報が得られませんでした。)

この他にも、フェアトレードタウンになるための様々な作戦、3つのフェアトレードタウンのケーススタディ、活動グッズ(ポスターなど)や資金援助可能な団体のリストなどがこのブックレットには載っています。

―――――――――――――――――――――――――――――――

では、イングランド、ウエストヨークシャー地域にある町、リーズはどのように、フェアトレードシティとして活動しているのでしょうか? リーズ市役所の国際関係担当のSarahWells(サラ・ウェルズ)さんにお伺いしました。


●リーズはどのようにして、フェアトレードシティになったのですか?行政が中心に行ったのですか?
「いいえ。TIDAL(Trade Justice Debt Action Leeds)と呼ばれるボランティア団体が中心的に進めていきました。彼らはリーズの99人の市議に“市がフェアトレードを支援し、フェアトレードシティになるために多くの仕事を担う”と書かれた決議案に可決するように、働きかけました。その後、2004年にイギリスで特に大きなフェアトレード
シティとして認可されました。」


●リーズ行政はリーズフェアトレードシティになることでどのような利点があると、考えたのでしょうか?
「まず、途上国の利益のための、この倫理的な活動に協力することによって、リーズという市のイメージの向上ができます。また、リーズの人たちに国際開発問題を意識する地球市民になるように力づけることができます。フェアトレード商品を扱うポリシーを持つなど、倫理的な地元の企業を促進できます。」


●リーズならではのフェアトレード活動、運動はありますか?
「リーズはフェアトレードファンデーションの優秀業績賞を2005年に受賞しました。そこで、私たちの活動の中の、知名度、革新的なイベント、認知度の高まりが賞賛されました。2006年の「フェアトレード・フォートナイト(2 週間のキャンペーン)」には、フェアトレードのキャンペーンを大々的に行う“KEY”シティとして選ばれました。
私たちは毎年、スーパーマーケット調査を行っています。この調査は、どこのスーパーが最もよくフェアトレード商品を扱い、どこのスーパーが最も効果的にそれらを告知しているかを調べるものです。2003年から実施し、毎年40以上のリーズにあるスーパーマーケットが調査されます。そして、特に優れたスーパーに「ベスト・リーズスーパーマ
ーケット・フェアトレード賞」を与えています。

また、リーズフェアトレードスクールプロジェクトを行っています。ハンナ・ダルルンプールさんはフェアトレードスクールコーディネーターとして、リーズ市内の学校がどのようにフェアトレードを学校に取り入れていけばよいか、アドバイスしています。

高校生によって構成されている、リーズユースカウンシルは2005 年から2008 年の間に1)すべての学校でフェアトレード商品の扱いが向上すること。2)学校内でフェアトレードに関する国際問題を学ぶこと。3)フェアトレード商品を途上国の生産者を支援するために売ること を達成することを宣言しました。

Just business Leeds というプロジェクトは中小企業の社員から、国会議員までを含むメンバーで、フェアトレード、企業の社会責任に関するセミナー・ディスカッションを行っています。リーズのどこで、フェアトレード商品が買えるのか分かるガイドブックを2006年3 月に発行しました。」


●今現在、フェアトレードスクール/大学はリーズにどれくらいありますか?
「小学校7 校、中学校5 校がフェアトレードスクールと認可されています。またそれに加えて、今9 校の学校がフェアトレードスクールになろうとしています。リーズ市内の2つの大学は共に2005 年にフェアトレード大学として認可されました。」


●フェアトレード教会はリーズにいくつありますか?
「ほとんどのリーズ市内の教会はフェアトレードコーヒーや紅茶を日曜日に用いていますが、今のところフェアトレード教会の認可を受けている教会はありません。また、これからはフェアトレードを他の宗教団体でも用いるように、促進していこうとしています。」


●フェアトレード企業はリーズにどれくらいありますか?
「残念ながら正しい数は把握しておりません。」
【補足】:最近、リーズでフェアトレードに関わるビジネスがどんどん起業しています。そのいくつかを紹介します。

・ Justbean : 市街地の大通りにあるオーガニック・フェアトレードカフェ。持ち帰り専用なのが残念だが、フェアトレードのエスプレッソドリンク(ラテ・モカ)などが飲めるのが嬉しい。
http://www.justbean.co.uk/
・ Just Coffee People: フェアトレードコーヒー・紅茶・ココアを扱う企業。2005年に起業したばかり。包装は障がい者の方が働く作業所で行われている。そのため、地域企業、フェアトレード、障がい者への雇用機会提供の3点を一緒に応援できる。
・ Fair Trade First: 企業を対象として、フェアトレード商品や、環境に優しい商品を売る社会的企業 http://www.fairtradefirst.co.uk/
・ The Green Action Co-op:リーズ大学内でボランティアによって運営されているフェアトレード商品を売る小売店
・ Only Fair Trade: 1000以上のフェアトレード商品をネットや店で購入できるリーズの企業http://www.onlyfairtrade.com/about.asp
(以上はFair trade university Leeds 2006 のパンフレットより引用)


●サラさんはどのようなお仕事をしていらっしゃるのですか?
「私はリーズ市役所の国際関係局で、リーズと中国のパートナー市とに関する仕事、またリーズフェアトレードシティの仕事に従事しています。私は、リーズフェアトレードシティ推進団体において、その活動を調整する責任を持っています。この団体は、リーズがフェアトレードシティに認可されたときに設立されました。メンバーは宗教団体、リーズユースカウンシル、フェアトレードスクールコーディネーター、大学、慈善団体、スーパーマーケット、商店、市議、市役所職員の代表等によって構成されています。一年ごとに活動内容を、主に3つの分野(コミュニケーション、イベント、評価と審査)に分けて話し合われます。私たちはこの事業のために予算をとっていないため、地元の企業(リーズ生協など)の支援によって運営しています。また、ヨークシャーとハンバー地域内の21の地方行政がフェアトレードシティに認可されるように、地域でのコーディネートもしています。」


●これまで市民から、どのような質問を受けましたか?
「小さな商店は、どのようにフェアトレード商品を安く仕入れるか、商品の種類を増やすか、等です。市民からは、どこでフェアトレード商品が買えるかと聞かれます。そのため、どこでフェアトレード商品が買えるか分かるガイドブックを2006年3月に発行しました。また、ある市役所関係の施設でフェアトレードを扱っていないことについて、市民からが要望が寄せられました。」


●リーズフェアトレードシティの改善したいところがありましたら、教えてください。
「より多くのフェアトレード商品がリーズで売られ、提供されるようにしたいですね。また、市がフェアトレード運動を支援していく姿勢を確かなものにしたいです。そして、フェアトレード運動に、より様々な団体に参加してほしいです。フェアトレード自体、その利点、FLOフェアトレードマークの認知度を高めたいです。そうすれば、リーズの人達
がフェアトレードは何であるかという質問に答えられるようになります。対話を通してのキャンペーンを行い、それが頻繁にメディアで扱われるようになり、フェアトレードファンデーションに、フェアトレードを推進している一つの市と認知されることを願っています。」


●今後、フェアトレードシティは市民にどのように影響すると思いますか?
「フェアトレードキャンペーンは、リーズの市民を、消費と世界のつながりに配慮でき、世界の開発問題を意識している“地球市民”へと導くことができます。また、フェアトレード商品を購入することは、私たちが途上国の人たちに持続可能な生活をもたらす支援となっていることを教えてくれます。」

参考:
(Leeds Fair trade City, 2006) http://www.fairtradeleeds.org/
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フェアトレードシティ/タウンの大きな利点は、“多くの人を集めることができる”ということではないでしょうか。それはイベントで人々が集まるのとは、また違っています。自分たちの住む町で、さまざまな人が集い、同じ目標に向かって、話し合い、共に考え、参画し、達成していく。様々な団体や個人が特定の枠組みに縛られることなく自由に、しかし、それぞれ使命感を持ってあらゆる分野で活動することができる。このような出会いを生み出すフェアトレードシティの可能性は予想をはるかに超えて大きそうです。

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浜田祐子
DEAR(開発教育協会)ボランティアチーム-YOUTH所属
LeedsDEC(リーズ開発教育センター)インターン
東海大学国際学科卒業後、英国リーズ開発教育センターでインターンを始める。フェアトレードスクールプロジェクトを含めた開発教育プロジェクトのボランティアをしている。今年9月よりリーズ大学のSustainable Business コースに修士課程として入学予定。「フェアトレードと開発教育」の可能性に興味がある。
コメント等 は commenttohamada@hotmail.com まで。
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  1. 2006/07/22(土) 02:16:08|
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